米粉パンが膨らまない原因は?発酵の仕組みや失敗を防ぐ方法を解説

米粉パンは、小麦粉アレルギーの人でも安心して食べられるため、近年注目されています。しかし、実際に米粉でパンを作ってみると、膨らみが悪く上手くできないこともあるでしょう。そこでこの記事では、米粉パンが膨らまない原因や対処法を解説します。
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米粉パンが膨らむ仕組み
米粉パンが膨らむのは、米粉に含まれているデンプンが発酵により発生した炭酸ガスと結びついて気泡ができるからです。そのため、小麦粉パンのように何度もこねる必要がないと言われています。
米粉パンが膨らまない原因と対処法
米粉パンが膨らまない時の対処法について、以下の7つの原因ごとに解説します。
- パン用の米粉を使っていない
- 材料の計量が間違っている
- 水の温度が合っていない
- イーストが劣化している
- こねる時間が長い
- オーブンの温度が低い
- 膨らみにくい砂糖を使っている
パン用の米粉を使っていない
米粉には、製パン用や料理用などの種類があります。揚げ物やお菓子に使う料理用の米粉は、水分を吸収しすぎるため、パンに使用するともっちりとして膨らみにくいです。お店では「パン用米粉」などの商品名で製パン用が販売されているので、膨らまない時は米粉の種類を確かめてパンに適したものを使いましょう。
材料の計量が間違っている
パン作りでは、材料の計量がとても大切です。水やイースト、米粉の量が少しでも違うと膨らまなくなるので、材料は正確に計りましょう。アナログの計りではなく「調理用電子スケール」を使うと、細かく計れて間違いも少ないです。
水の温度が合っていない
パンを作る時は、水の温度も大切です。適切な温度は35〜38℃程度と言われており、高すぎたり低すぎたりすると膨らまなくなります。パンをこねている時にも水温は上がるので、季節や調理環境に合わせて温度を調節しましょう。
イーストが劣化している
パンを膨らませるイーストは、古くなると劣化して膨らみにくくなります。未開封の場合は賞味期限内に使用し、開封済みの場合は賞味期限に限らず早めに使い切りましょう。開封したイーストを保存する際は、密閉して冷蔵庫に入れると劣化しにくいです。心配な場合は、1回で使いきれる個包装タイプのイーストを選ぶと良いでしょう。
こねる時間が長い
小麦粉パンを作る時は、材料を混ぜた後に生地を叩きつけるよう何度もこねる必要があります。しかし、米粉パンの場合はこねすぎると膨らまなくなり、硬い食感になります。小麦粉パンの作り方に慣れていると違和感があるかもしれませんが、米粉を使用する時はこねるのではなく、材料を混ぜる程度にとどめると膨らみやすいです。
オーブンの温度が低い
パン作りの際は、オーブン等を使用して生地を発酵させます。発酵させる時の温度はおおよそ30℃前後と言われており、低すぎると膨らみにくいです。一般的な家庭用オーブンは設定温度を保つ仕様になっていますが、古くなると劣化して温度を保持できなくなっている可能性もあります。そのため、生地を発酵させる時は温度計を使用して、オーブン庫内の温度を確かめましょう。
膨らみにくい砂糖を使っている
パン作りでは、甘みを加えるだけでなく、膨らみをサポートするのにも砂糖を使います。しかし、純粋な「砂糖100%」ではない人工甘味料などを使うと、甘味は出ますがイーストの膨らみを助ける作用をしてくれません。そのため、パン用の砂糖は上白糖やグラニュー糖などの純粋な砂糖を選びましょう。
米粉パンの発酵の仕組みを理解して失敗を防ぎましょう
米粉パンは、デンプンと炭酸ガスが結びついて気泡ができることにより膨らむため、小麦粉パンのように何度もこねる必要はないと言われています。膨らまない原因には、米粉の種類や計量ミス、水の温度などがあるので、材料や作り方を一つ一つ確認するのが大切です。米粉パンの発酵の仕組みを理解して、失敗を防ぎましょう。